つれづれ日記

何者にもなれない、何者にもなりたくない、とか言っている。

ビニール傘をイタくする

私はビニール傘をイタくする。

その理由はお分かりいただける方が多いのではないだろうか。

コンビニやドラッグストアで、傘の中で最安値で売っている無色透明のビニール部分と白か黒でできた柄を持つ傘を盗難されることを防ぐためである。

 

これまでに2回、そのようなビニール傘を盗まれた経験がある。

1回目はコンビニ。コンビニから出るときに晴れていたため傘を持って帰ることを忘れ、1日ほど放置してしまったことが主な原因だと思うのだが盗まれた。

そのときの傘は自分のものだと主張する目印として柄の部分にマスキングテープを貼っていた。それもたまたま家にあった、濃いブルーの色地に黄色やピンクなどで複雑な模様が描かれた、決して万人に受けるようなデザインではないはずのものだ。

でも盗まれた。私は盗まれた際思った。盗んだ人、マステで手べたつかなかったのかなあと。そしてどぎつい柄を見て何も思わなかったのだろうかと。

人の使った痕跡が残る傘を盗んだ人のことを考えると自分には理解できない生物すぎて少し気分が悪くなってきた。

 

2回目は大学の学部棟でのことだ。ここでは完全に油断していた。

いつものように柄の部分にマステを貼るのだがそれは無地の色付きテープだった。

当然、前回よりデザインはシンプルで誰にでも使いやすそうなものだった。

しかし私は傘を長時間どこかに放置することが悪いのだと思っていたため、2コマだけならと学部棟のエントランスに置いてしまっていたのだ。

そして盗まれた。

同じ大学の同じ学部の人にそんな狡猾な人がいたとは実にショックだった。わずか2コマの間の犯行と考えると恐ろしいことこの上ない。みんなのほほんと生きてると思ってた、、(´;ω;`)

 

この2回の経験より、私は傘を長時間放置しないこと、どこであれ持ち歩くということを頭に入れることができた。

しかしやはり授業の際は傘が邪魔になる故、傘立てに置いておくことが多い。

そのためとても傘をイタくしている。

柄の部分に最初に無地のマステをはり、その上からレースのついたフリフリのマステを貼る。そのデザインはとてもメルヘンチックだ。この手のデザインのものを好む人がいることも承知だが、多少使っていて恥ずかしさがある。

 

でも3度目の正直にかけている自分にはそんなこと苦ではない。

 

傘を2回盗まれたときには、盗まれた傘たちがいたたまれず、自分は傘を持たない方が良い人間なんじゃないかと思ったほどだった。それでも傘を持たないわけにはいかず、罪悪感と共に3つめの傘を買ったとき、この子は絶対に守ると誓った。

ビニール傘ではなくもう少し値の張る傘を買って長持ちさせなさいよ、と思う方もいるかもしれない。だけど私はビニール傘のデザインが何よりも好きなのだ。シンプルで透明なデザインは傘を開いたときに雨との一体感を感じさせてくれる。ビニール傘以上のデザインは私にとってないのだ。

 

だから私はビニール傘をイタくする。フリフリレースのマステの効力を信じて。

 

これからの季節、傘を使う出番が多くなると思いますが、みなさんも盗難被害には気を付けましょう。